Leaders interview!

―ブリーダーの崩壊のニュースを度々聞きますが、ブリーダービジネスをどうお考えですか?

犬
ブリードには、沢山の問題がつきものです。何故なら、近親交配による健康の問題が起こるからです。

長年に渡るこのような交配で、悲しいことに、多くの犬が彼らの健康状態に、酷い問題をかかえています。脳の大きさに対して、頭蓋骨の大きさが小さ過ぎるキング・チャールズ・スパニエルがいたり、間接や心臓に大きな問題のある大型犬がいたりします。猫では、「スコティッシュ・フォールド」は耳が小さくなるように改良されてきました。しかし、それは、骨の成長に影響が出るという欠陥となってしまいました。

多くのブリーダーは、お金をもうけることにしか興味がありません。私は、外に置いたケージに、異常に沢山の動物を飼っているブリーダーは避けます。優良なブリーダーは、大抵、一組、もしくは二組の親犬だけを飼っていて、仔犬の数も限られた数だけに制限しています。彼らは、仔犬の両親の健康状態、また、その親、その親の親の代の健康状態まで教えてくれることが出来ます。彼らは、健康な犬のグループから来た犬で、やはり健康な犬を注意深く交配させ、育てます。優良ブリーダーは、犬を良い気質に育てます。そして、誰が彼らの犬を貰っていったのかの記録をきちんと取っていて、もし犬がきちんとした環境で飼われていないことを発見すると、犬を取り返します。彼らは、必要に応じて、犬のために、新たな家を探したりもします。

私としては、本当は犬は、室内で飼われるべきだと思っているんです。そうすることにより、犬が家の中の生活音や、動きになれ、それを幸せに感じるようになるからです。そして、若いうちから社交性を身に着けることが出来ます。

もしも犬をブリーダーから買うことをお考えでしたら、慎重にブリーダーを選んで下さい。事前に調査をして下さい。そして、そのブリーダーから犬を買った、他の飼い主さん達がどのように考えているのかも調べて下さい。評判のいい人のところへ行くことは、しばしば成功につながります。

―パピー・ミルについて、どう思いますか?

私は、絶対にパピー・ミルには反対です!これは、イギリスでは違法です。これらの経営者は、全てがお金なのです。パピー・ミルの犬は、しばしば大変酷い健康状態で、そのほとんどがしつけに問題があります。パピー・ミルまたは、大量の犬をブリードしているブリーダー・・この世には、レスキューセンターや、優良ブリーダーを通して、家を必要としている犬が沢山います。もし全てのパピーミルがなくなれば、本当に嬉しいことなんですけどね!レスキュー団体を通して家が見つかるのを待っている動物も、きっと同じ気持ちですよ!

―イギリスのペット保護法について、簡単に教えていただけますか?もし、動物を虐待したり、ネグレクトした場合、あなたの国では、その飼い主はどうなりますか?

犬
私達の国、イギリスには、動物を守る法律があります。もしあなたが動物を虐待すれば、訴えられることになるでしょう。この「虐待」は、動物に暴行を加えたり、世話をちゃんとせず、放置したりすることを意味します。例えば、餌を与えず、動物がいつもひどくおなかを空かせている状態で放置したり、病気の動物に治療をさせず放置したりということです。どの程度の虐待かということにもよりますが、罰金を科せられたり、禁固刑が科せられたりすることさえあります。

いい例えが、最近、女の人が、猫をゴミ箱に捨てるということがイギリスでありましたよね。この件では、この女の人は、低額の罰金刑に処されています。猫は救出されましたが、もしも猫があのまま発見されなかったら、何も食べることが出来なかったでしょう。それが彼女が起訴された理由です。しかしながら、もし誰かが本当の意味で酷いことをしたのなら - 動物を苦しめたり、犬をドッグファイトに使ったりまたは、酷い怪我を負わせた場合は、ほとんど確実に禁固刑が処されます。

これは、私達が私達のペットを大切に思っているからということだけではありません。動物にこのような酷いことが出来る人間は、大抵、人間にも同じようなことが出来る、悪い人間だからです。だから、私達は、このような行動は受け入れるべきではないという姿勢を、明らかにしているのです。

私達の国には、動物虐待を調査し、警察同様、処罰を科す権利を有する組織、RSPCA (Royal Society for Protection of Animals) があります。そして、動物虐待を管理する、動物保護オフィサーが警察の中にもいます。また、地方自治体の中にも、動物巡視員が存在します。彼らは、迷い犬や猫をシェルターに届けたり、動物のケアについてアドバイスしたり、人々に犬の糞の始末や、散歩時のリードの使用、動物の虚勢手術、そして、マイクロチップの装着を促したりします。また、動物虐待のケースを調べたりするのも、彼らの仕事です。

私達の社会では、動物に酷いことをする人物は、決していいようには見られません。ほとんどの人は、動物は、弱く、信用しやすい、子供のようなものだと思っています。私達は、動物が虐待されたと聞くと、大きな怒りを感じます。


―日本では、深夜遅くまで、時には荘重まで、ペットを販売しているペットショップがあります。動物を、狭いケージに入れ、深夜、もしくは、早朝まで人の出入りが激しい店内で販売することを、どう思いますか?

私は、動物がペットショップで売られているのを見るのは、好きではありません。なぜなら、大抵のペットショップでは、動物に適した環境の中で飼育していないからです。犬と猫の精神は、小さなケージに閉じ込められることにより、悪い影響が出てきますし、きちんと世話をされているとは思えません。だから、私はこれについては激しく反対の姿勢です。私としては、全く生体がペットショップに置かれていないことを好みます。特に、犬と猫はショップの中では見たくありません。

イギリスにも、ねずみや、ハムスター、うさぎや鳥、魚等の、小動物を販売しているペットショップはあります。これはそんなに悪くはないと思います。特に、私達の国の法律では、どのようにペットショップで動物を飼育するべきかということが定められていますので、大抵のペットショップでは、これらの小動物を大きさに適したケージにいれ、適切な飼育をしています。イギリスでは、仔犬や仔猫の販売を行っているペットショップの数は、とても少ないです。

―日本では、虚勢手術をペットにさせない飼い主も少なくはありません。もし、犬が虚勢手術を受けなかったら、それに伴うリスクはありますか?何か病気になってしまうリスク等ありますか?

犬
イギリスでは、犬と猫に虚勢手術を行うことを奨励しています。特に、オスは手術が簡単で、リスクも大変低いです。私達は、これは動物にとってもいいことであると信じています。そして、虚勢手術をしないたった一つの理由としては、飼い主さんがブリードすることを計画している時です。イギリスでは、ほとんどの飼い主は、彼らのペットに虚勢手術を受けさせます。

もし、あなたの猫が外猫であるのなら、虚勢手術は大変重要なことです。メスの猫は、一回一回の交尾で、子供が出来ます。結果、沢山の貰い手のつかない仔猫が生まれ、そのほとんどが死んでしまうのです。虚勢手術は、増え続ける動物の数をコントロールし、彼らを死から救います。

オスの犬を虚勢することは、しばしば彼らの悪い癖を直すことに役立ちます。犬は落ち着き、闘争心が低くなります。メスの犬の去勢手術は、犬が年を取った時に、子宮系疾患が起こるのを防ぐと聞いたことがあります。

でも、これは本当に個人の選択によります。獣医さんに相談の上、犬に何が必要かを調べることをお勧めします。そして、彼らがどのように感じるかです。何故避妊手術を選択しない人がいるのかということも、私は理解出来ます。

―ドッグトレーナーをやっていて、何が一番今までで大変でしたか?どの犬が一番、トレーニングするのが大変でしたか?また、どのようにその犬の躾けを改善しましたか?

犬
何が一番私の仕事で大変かって、それは、飼い主さんが協力してくれない時ですね。犬には、一貫した姿勢が必要なんです。一週間に1時間だけ私と会って、トレーニングするだけでは、十分とは言えません。犬と飼い主さんが学ぶ為には、トレーニングを繰り返し受けなければなりません。私のアドバイスについて、飼い主さんが全く努力をしてくれない時、サスガにイラッとしてしまいますね。これらは、一番大変な例です。

私が覚えている一つの悲しいケースは、(でも、これはハッピーエンディングを迎えましたけどね!)ある家族から、彼らの飼っている、攻撃的なロットワイラーのことで、助けが必要だと連絡を受けたことです。この犬は、誰かが家に来た時、激しく吠え、飛び掛ろうとするということでした。故、この家族は、ロットワイラーを無理やり小さな部屋に閉じ込めて叱り付け、訪問者に挨拶出来ないようにしたそうです。犬は、彼が小さな部屋に引きずられて行く時に、唸り、抵抗したらしく、これがますます飼い主一家に、彼が攻撃的な犬であるという印象を植え付けてしまいました。

ロットワイラーは大きな犬ですし、人々が警戒するのもわかります。でも、これはあまりにも悲しいですよね。何故なら、この犬は、自分が何をしたのかも、怒られる理由もわからないのに、お仕置きされてしまったんですから!彼は何も間違ったことはしていないんです。-吠えることによって、家に来た人に、「ハロー!」って言いたかっただけなんですよね。-なのに彼は叱られてしまったんです。

私が最初に会った時、彼はリードにつながれていました。何故なら、飼い主さん一家は、彼が私に襲い掛かることを心配していたからなんです。でも、私には見えたんです。この犬は、死ぬほど遊びたがっているだけなんだってことが!私は飼い主さん一家に、犬をリードから開放するようにお願いしました。彼は私のところに一目散に走って来ました。彼は、私の気を引こうと必死だったんです。彼は、私にお手をして、舐めてくれました。そして、とてもフレンドリーだったんです。

私はこの飼い主さん一家が、この犬と一度も遊んであげたことがないと言うことを知りました。これもまた、とても悲しいことでした。そこで私は、犬にボールを取りに行かせる遊びがどんなに楽しいことか、それを彼がどんなに好きかを教えました。また、どのように犬に訪問者に向かって挨拶させるのか、犬を訪問者が来た時に、閉じ込める必要がないことを説明しました。飼い主さん一家は、一旦彼らが犬のことをより良く理解することにより、犬が完全にいい方向に変わるという展望を持つことが出来ました。この犬が以前よりずっと幸せで、飼い主さん一家が犬と遊び、また、他の人とも遊ばせてあげていることを願っています。

―あなたのゴールを教えて下さい。

個人的に、私のゴールは私の時間を、私自身を幸せにすることに使うことです。犬は私を幸せにします。また、人々を助けることも私を幸せにします。もしも私が、人々と犬がお互いに理解し合い、一緒に仲良く暮らせる手助けが出来るのなら、それは私をもっと幸せにします! 私はまた、良く躾された犬は、地域の誰にとっても良い存在になると思っています。犬は人々を一つにします。犬を公園で散歩させる人々が、他の人々にそこで出会い、話を始めます。彼らの犬たちは一緒に遊び、彼らは友達になります。これは、地域の中の人間関係を築く上で、大変いいことです。

犬はまた、落ち込んでいる人、病気の人の回復を助けます。イギリスには、病院を訪問し、人々を元気付け、病気から回復するのを助ける仕事をしている犬がいます。私は、障害者へのチャリティーと、精神疾患のスペシャリストと共に、どのように障害者の方々が犬と暮らし、彼らの犬をトレーニング出来るがという課題に取り組んでいます。

―日本のSomodeサポーターにメッセージをお願いします!(^^)

somode
私はsomodeが大好きです。何故なら、彼らは人々を幸せにするための多くのことを視野に入れているからです。音楽が人々を一つにするように、動物も人々を一つにするのです。私はsomodeの人々とのつながりが好きです。そしてまた、彼らの音楽と、DJを通して、動物保護を呼びかけているとこも好きです。
私にインタビューの機会を下さって、本当に有難うございました。そして、もし何か質問があるのなら、私にemailを通して連絡して下さい。somodeサポーターは大歓迎です。犬のクセを、その犬に会わずに直すのは難しいことですが、出来る限りのアドバイスをさせて頂きます。

いくつかの、犬あなたが幸せに暮らすための重要なルールを覚えておいて下さい ポジティブ(前向きな)な方法のみを、トレーニングで使うようにして下さい。あなたの犬を怒鳴りつけたり、辛く当たったりしないで下さい。ご褒美をあげて「よしよし!!」、餌とおもちゃを使って、犬に教えてあげて下さい。もしあなたが、何をしてほしいかを明確にして、してほしくないことを無視していれば、犬はそれを素早く学びます。

あなたの犬と楽しんで下さい。一緒に遊んで、一緒に出かけて。これは、あなたが犬と幸せな関係を築くことを意味します。
一貫した態度に徹して下さい。もしあなたが、犬に飛びつかないでほしいのなら、彼を決してそのことで誉めないで下さい。犬が飛びついた時に、彼を抱きしめたのに、次に同じことをした時に、叱り付けたりしたら、彼はそのことを絶対理解しません!

良く躾けられた犬は練習します!そしてあなたも毎日一緒に、犬とトレーニングに取り組む必要があります!

Good Luck!

Leader's interview シェリー・メリンダ・イークレアー・フラー1

Sherry Melinda Eclair Fuller (シェリー・メリンダ・イークレアー・フラー)

1973年6月10日生まれ。イギリス、エセックス州、ロシュフォード出身。現在、エセックスのウェストクリフ・オン・シーに、猫のオスカー、スドニー、モナと共に在住の独身。忙し過ぎて結婚する暇なし。( ̄▽ ̄)

ドッグトレーニングクラスを手伝ってくれる(助手?)、ボクサー犬のタヤが、実家に住んでいる。仕事で一日家を空ける上に、夕方からも忙しくしているので、自分自身の犬は飼っていない。
ドッグトレーニングは10年前から始め、現在に至るまで、数え切れない犬を指導。10人単位で行うグループトレーニングから、マンツーマントレーニングまで、ニーズに合わせ、幅広くこなす。

トレーニングのない日は、17年続けてきた、フェンシングを楽しむ。ダンスが好きで、スウィングダンスを始めたところ。最近の興味は写真。

急な病気や事故にあった人を、救急車が到着するまで介護する、救急隊員のボランティア活動も行っている。また、マダガスカルとタンザニアへのコミュニティープロジェクトにも精力的に参加している。将来的に、日本にも何かの形で奉仕したいと考える。(^^)






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